「部分矯正に興味があるけど失敗したくない」

部分矯正をしたことで噛み合わせが悪くなってしまい、後悔している人は多いです。

今回の記事では、治療前よりも症状が悪化してしまったり、噛み合わせが悪くなったりしないように、治療前に確認すべきポイントを紹介していきます。

部分矯正で後悔したくな人はぜひご覧ください。

部分矯正で後悔する前にチェックすべき5つのポイント

部分矯正で後悔する前にチェックしておきたいポイントを5つ紹介します。

・希望通りの治療ができるとは限らない
・ワイヤー矯正の場合は痛みをともなう
・横顔の変化も確認すべき
・全体矯正よりも完成度は低い
・保定期間は含まれていない

希望通りの治療ができるとは限らない

部分的に矯正したいと思っても、希望通りの治療ができるとは限りません。

部分矯正をしたことによって、上下の噛み合わせや歯並び全体の噛み合わせが崩れてしまう可能性があるためです。

見た目では少し歯を動かせば綺麗になると思ったとしても、上下の顎の位置に問題がある場合もあります。

骨格のズレは見た目で判断できないため、レントゲン写真を見た上で歯科医師が判断します。

部分矯正に適応していない場合は他の歯に負担がかかり、他の症例に悩まされることもあります。

ワイヤー矯正の場合は痛みをともなう

部分矯正であっても、ワイヤー矯正の場合は矯正時に痛みをともないます。

歯が動く痛みや、ブラケットが唇の内側に接触して痛みを感じます。

痛みは1週間程度で少しずつ緩和されていきますが、矯正治療に慣れていない方は痛みに我慢できず痛み止めを飲む人もいます。

食事に関しても、硬い食べ物は噛むことができず、ヨーグルトやゼリーなど、柔らかいものしか食べれないこともあります。

一方、同じ部分矯正であっても、マウスピース矯正であれば、ワイヤー矯正よりも痛みは少ないです。

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正よりも歯に加わる力が弱いため、痛みを感じにくいと言われています。

ただし、痛みの感じ方には個人差があるので、初めてマウスピースを装着したときの締め付けや初めて装着したときに加わる力によって痛みを感じることもあります。

部分矯正の痛みについて

横顔の変化も確認すべき

部分矯正は、横顔の変化も必ず確認しましょう。

歯のデコボコが解消されて歯並びが綺麗になったとしても、横から見ると内側に収まっていた歯が飛び出して、出っ歯のように口元が膨らんでしまうことがあります。

口元が膨らんでしまうと、綺麗なEラインが描けず、横から見た時の印象が悪くなります。

Eラインとは、鼻の先端と顎の先端を結んだラインのことです。

鼻先と顎先を結んだときに、上下の唇の先端が来るのが最も美しいラインと呼ばれていますが、部分矯正によってEラインが崩れてしまうことがあります。

全体矯正よりも完成度は低い

部分矯正は、全体矯正と比べて完成度が低いです。

歯並びは1カ所ズレていると、歯列全体のバランスが悪いことが多く、部分矯正のみで歯並びを整えることは難しいからです。

部分矯正は見た目を改善したいことから、治療を希望される方が多いです。

しかし、部分矯正だけでは、全体の噛み合わせや骨格までは治療できません。

部分矯正は「早く、安く、簡単に」歯並びを整えることができることから患者様による満足度は高いです。

しかし、見た目では分からない部分に問題が生じ、トラブルに繋がる可能性があります。

保定期間は含まれていない

保定期間は治療期間に含まれていません。

保定期間とは、リテーナーという器具を装着して、動かした歯の後戻りを防ぐための期間です。

歯並びが改善された後は、矯正期間と同じくらい保定期間を設けないと、歯並びが元に戻ってしまいます。

また、部分矯正は短期間で治療が完了する一方で、全体矯正よりも歯並びが後戻りしやすい特徴があります。

矯正には動かした歯の後戻りを防ぐ保定期間があり、保定期間は治療期間に含まれていません。

矯正にかかる期間を保定期間まで考慮していないと、想定したよりも治療期間が長くなってしまうことがあります。

部分矯正を避けたほうがいい人

部分矯正を希望されていたとしても、中には部分矯正を避けたほうがいい方もいます。

・奥歯の噛み合わせが悪い人
・短期間で治療を終えることしか考えていない人
・価格のみで部分矯正を選ぶ人

奥歯の噛み合わせが悪い人

奥歯の噛み合わせが悪い場合、部分矯正はおすすめできません。

部分矯正の最大のデメリットは、噛み合わせを作ることができないことです。

見た目は綺麗になっていたとしても、噛み合わせがズレていることがあります。

噛み合わせのズレは顎関節や全身に悪影響を及ぼします。

奥歯の噛み合わせが悪い場合は、無理に部分矯正をしてもさらに噛み合わせが崩壊する可能性があります。

矯正治療の前に、治療前の噛み合わせ状態を詳しく見てもらい、適切な矯正方法を選びましょう。

短期間で治療を終えることしか考えていない人

短期間で治療を終わらせることしか考えていない人も、無理に部分矯正をすることで悪影響が及ぶ可能性があります。

部分矯正は短期間で治療が済みますが、症状が軽度の場合のみです。

本来であれば、抜歯をすべきにも関わらず、無理に歯を削ってスペースを作り矯正を進めると、将来的には削った歯が弱って虫歯や歯周病になりやすくなります。

治療期間だけで判断するのではなく、自分の症状に最適な治療を選ぶようにしましょう。

価格のみで部分矯正を選ぶ人

価格のみで矯正方法を選ぶ人も、治療後に後悔する可能性があります。

部分矯正は全体矯正と比べて治療費が安価です。

しかし、矯正治療で最も大事なのは噛み合わせを整えることです。

見た目を綺麗にするのはもちろんですが、咀嚼したときの噛み合わせを整えることで、口腔内の健康を保つことができます。

全体矯正のほうが適切であれば、健康への投資と考えて、部分矯正で治療を進めないようにしましょう。

部分矯正で治療ができない例を紹介!適切な矯正方法とは?

矯正治療は歯科医院選びが大事

矯正治療を受けるときは歯科医院の選び方が大事です。

「矯正治療をするなら矯正の専門医院がいい」という認識がありますが、矯正の専門医院はあくまでも矯正治療に特化しています。

そのため、一般治療には対応していない医院が多いです。

例えば、矯正治療中に虫歯や歯周病などの治療が必要になった場合は、別の医院で治療が必要になります。

虫歯や歯周病になりやすい人は、矯正治療と虫歯治療の両方に対応している医院がどうかを調べましょう。

可能であれば矯正専門歯科医が在籍しており、かつ矯正の治療件数が多い医院を選びましょう。

まとめ

部分矯正で後悔しないために確認しておきたいポイントを紹介しました。

部分矯正で後悔したくない場合は、以下のポイントを確認しておきましょう。

・希望通りの治療ができるとは限らない
・ワイヤー矯正の場合は痛みをともなう
・横顔の変化も確認すべき
・全体矯正よりも完成度は低い
・保定期間は含まれていない

また、部分矯正は医院選びも大切です。

矯正期間中に虫歯や歯周病治療が必要になったことを考えて、矯正治療と虫歯治療の両方に対応している医院を選びましょう。

当院でも部分矯正による矯正治療をおこなっております。

まずは、部分矯正を検討されている方はお気軽にご相談ください。

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はぴねす歯科院長

コラム監修者

はぴねす歯科緑地公園駅前クリニック 院長 松浦 裕矢

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