「歯並びが悪いと虫歯になりやすい?」
「歯並びの悪さと虫歯の関係や対処法を知りたい」
と考えている方もいるのではないでしょうか。
歯並びが悪いと歯磨きがしにくいため、虫歯になりやすいです。
特に、ガタガタな歯並びや出っ歯の方は、汚れが溜まりやすいことや口腔内が乾燥しやすいことが原因で、虫歯のリスクが高まります。
また、悪い歯並びを放置することは、全身の健康問題にも影響があることを理解しておかなければなりません。
そこで本記事では、以下の内容について解説します。
- 歯並びの悪さが虫歯を引き起こす原因
- 歯並びの悪さがもたらすその他の問題点
- 悪い歯並びによる虫歯のリスクを減らすための対策
- 悪い歯並びを治す歯列矯正
歯並びの悪さと虫歯の関係や、おすすめの矯正方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
歯並びの悪さが虫歯を引き起こす原因
歯並びの悪さが虫歯を引き起こす原因は、以下の4つです。
- 汚れが溜まりやすい
- 唾液による自浄作用の低下
- 口呼吸による乾燥
- 特定の歯並びタイプによる影響
順番に説明します。
汚れが溜まりやすい
歯が前後にガタガタと重なっていたり、傾いて生えていたりすると、歯ブラシが細かいところまで行き届かないため汚れが溜まりやすいです。
残った食べかすは口腔内の細菌のエサとなり、プラークを作り出します。
プラークには、1㎎あたり1〜2億の細菌が含まれており、虫歯の主な原因です。
虫歯になりにくくするためには、歯列矯正によって汚れが溜まりにくい環境づくりをする必要があるでしょう。
唾液による自浄作用の低下
唾液は、1日に1リットル以上分泌され、口腔内の細菌や食べかすを洗い流す働きがあります。
これを唾液の自浄作用といい、食事中によく噛むことによって活発におこなわれている働きです。
歯並びが悪いと上下の歯がしっかり接触しないため、自浄作用が低下します。
その結果、汚れが溜まりやすくなり虫歯のリスクが高まってしまうでしょう。
口呼吸による乾燥
出っ歯や八重歯のように、前歯が突出している方は唇が閉じにくいため、口呼吸になりやすいです。
唾液には、口腔内の細菌の繁殖を抑える役割があります。
しかし、口呼吸によって口腔内が乾燥すると、細菌が活動しやすくなるため、虫歯のリスクが高まります。
口呼吸を防ぐために、原因となる前歯の突出は早めに改善した方が良いでしょう。
特定の歯並びタイプによる影響
出っ歯や叢生(ガタガタした歯並び)などの歯並びは、歯磨きがしにくいためプラークが溜まりやすいです。
プラークの中の細菌が、糖をエサにして酸を出すことによって、歯が溶けて虫歯になるのです。
歯列矯正によって歯並びが改善することで、歯磨きがしやすくなり、虫歯の原因である細菌の数を減らすことができるでしょう。
歯並びの悪さがもたらすその他の問題点
歯並びの悪さがもたらすその他の問題点は、以下の3つです。
- 口腔内の問題
- 全身の健康問題
- 心理的・社会的影響
それぞれを解説していきます。
口腔内の問題
歯並びが悪いことで、口臭の悪化や発音しにくさなど、口腔内にさまざまな問題が生じます。
歯磨きがしにくく汚れが残りやすかったり、口が閉じにくく口腔内が乾燥しやすかったりすると、口臭が悪化しやすいです。
なぜなら、磨き残しや口腔内の乾燥によって、細菌が増えるからです。
また、ガタガタの歯並びは舌の動きが抑制され、すきっ歯は空気が漏れやすいため、さ行、た行、ら行の発音がしにくくなるでしょう。
全身の健康問題
歯並びが悪いと、顎関節症を引き起こす可能性があります。
なぜなら、噛み合わせが原因で歯ぎしりや食いしばりが起こると、顎関節に大きな負担がかかるからです。
顎関節症の症状は、口が開けにくい、口を開けるとカクカク音がする、顎関節の痛みなどです。
また、顎関節に負担がかかると、口周りや肩などの筋肉が硬直して血流が悪くなり、肩こりや頭痛を引き起こす可能性もあるでしょう。
心理的・社会的影響
歯並びの悪さが原因で、見た目にコンプレックスを抱いている方も多いのではないでしょうか。
他人に歯並びを見られることに抵抗を感じると、口を開けて笑えなかったり、口元を隠す癖がついたりします。
その結果、人とのコミュニケーションに苦手意識を覚え、社会生活にも影響を及ぼす可能性があります。
例えば、内向的な印象から交友関係が狭まったり、仕事での信頼関係がうまく築けなかったりすることもあるかもしれません。
悪い歯並びによる虫歯のリスクを減らすための対策
悪い歯並びによる虫歯のリスクを減らすための対策は、以下の4つです
- ブラッシングの改善
- 生活習慣の見直し
- 歯科医院でのケア
- 歯列矯正の検討
順番に説明します。
ブラッシングの改善
どれだけ丁寧に磨いても、歯ブラシだけでは約60%しかプラークを除去できません。
なぜなら、歯と歯の間や歯周ポケットの中まで歯ブラシの毛先が届かないからです。
歯と歯の間や歯周ポケットのプラークを除去するためには、歯間ブラシやフロスを併用しましょう。
歯ブラシだけでは届かない部分のプラークを除去することで、細菌の数が減り、虫歯予防につながります。
生活習慣の見直し
日頃の癖が歯並びを悪化させている場合があります。
例えば、頬杖や指しゃぶり、爪噛みなど一定の力が歯に加わることによって、歯が移動してしまいます。
そのため、心当たりのある癖は治した方が良いでしょう。
現在の歯並びを悪化させないためにも、日頃の生活習慣を見直す必要があります。
歯科医院でのケア
定期的に歯科医院でケアすることで、歯ブラシでは落としきれない汚れを取り除いたり、虫歯の早期発見につながったりします。
また、歯科医師や歯科衛生士から歯磨きや食生活の指導を受けることも重要です。
今までふつうだと思っていた歯磨きの仕方や食生活が、実は虫歯の原因になっているかもしれません。
正しい知識や自分にあった口腔ケアを学び、実践することで、虫歯の予防につながるでしょう。
歯列矯正の検討
歯列矯正によって歯並びを改善することで、歯磨きがしやすくなり虫歯予防につながります。
歯列矯正にはワイヤー矯正やマウスピース矯正などがあり、症例や生活習慣によって決まります。
自分にあった矯正方法が知りたい場合は、信頼できる歯科医院を見つけ、歯科医師としっかり相談して決めなければなりません。
無料相談があるところもあるので、気になる方は気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
悪い歯並びを治す歯列矯正
悪い歯並びを治す歯列矯正は、以下の2つです。
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
それぞれ詳しく解説します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、1本1本の歯にマルチブラケットという装置を固定し、そこにワイヤーを通して歯を移動させる方法です。
歯磨きがしにくく虫歯のリスクが高まる点や、見た目が目立ちやすい点はデメリットといえます。
一方で、幅広い症例に適応できる点は大きなメリットです。
例えば、大きく歯を動かさなければならない症例や、骨格から歯を動かさなければならない症例にも適応できる可能性が高いでしょう。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、樹脂製の装置を使用して歯を動かす方法です。
通常、1日20時間以上マウスピースを装着しなければなりません。
装着時間が短い場合は、予定通りに歯を動かすことができなくなってしまいます。
また、マウスピース矯正は誰でもできるわけではありません。
例えば、重度の出っ歯や叢生(ガタガタな歯並び)など、歯を大きく動かさなければならない症例には向いていないのです。
しかし、見た目が目立ちにくく、歯磨きがしやすいところは大きなメリットといえるでしょう。
まとめ
歯並びが悪いと歯磨きがしにくく、磨き残しによって口腔内の細菌が増え、虫歯のリスクが高まります。
予防するためには、歯列矯正によって歯並びを綺麗に整え、歯磨きがしやすい環境づくりをした方が良いでしょう。
歯列矯正の方法には、マウスピース矯正やワイヤー矯正などがあり、自分の症例や生活習慣によって選択されます。
一生使う歯を守るためにも、ぜひ歯列矯正を検討してみてはいかがでしょうか。

コラム監修者
はぴねす歯科緑地公園駅前クリニック 院長 松浦 裕矢
大阪大学歯学部を経て、兵庫県内の医療法人、はぴねす歯科石橋駅前クリニックで勤務した後、現在ははぴねす歯科緑地公園駅前クリニックの院長を務めています。患者様一人ひとりの希望と健康に合わせた最適な治療を提供し、治療前にはしっかりと説明を行い、納得の上で進めています。矯正治療やセラミック治療を中心に、患者様の希望に寄り添った治療プランを提供し、日々患者様の健康をサポートしています。
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