「出っ歯は矯正した方がいいのかな?」

「出っ歯はどうやって治すの?」

出っ歯が気になりつつも、歯列矯正にはあと一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

出っ歯はそのままにしておくと、虫歯や歯周病のリスクが高まったり、口呼吸になりやすかったりするため、注意が必要です。

本記事では、以下の内容を詳しく解説します。

  • 出っ歯と悪い歯並びの原因
  • 出っ歯の基準
  • 出っ歯による悪影響
  • 出っ歯と悪い歯並びの治療方法

出っ歯の基準や、出っ歯の治療方法まで詳しく解説しますので、気になる方は参考にしてください。

出っ歯と悪い歯並びの原因

出っ歯と悪い歯並びの原因は、以下の6つです。

  • 遺伝的な要因
  • 指しゃぶりや舌を出す癖
  • 顎の成長のアンバランス
  • 歯の大きさや数
  • 歯周病

それぞれを詳しく解説します。

遺伝的な要因

上顎の骨が大きく発達している場合や、歯の大きさが大きい場合など、骨格や歯の大きさが遺伝して出っ歯になる場合があります。

ただし、出っ歯は後天的な要因の場合も多く、すべて遺伝が原因というわけではありません。

「子どもに遺伝してしまうかも」と心配し過ぎないようにしましょう。

指しゃぶりや舌を出す癖

指しゃぶりや舌を出す癖など、内側からの圧が加わり続けると、出っ歯になる可能性が高いです。

特に、年齢を重ねると吸う力も押す力も強くなってくるため、出っ歯になりやすいといえます。

これらの癖を治さなければ、歯列矯正で歯並びが綺麗になったとしても、後戻りすることが多いでしょう。

口呼吸

口呼吸で常に口が開いていると、舌の位置が下がって上顎が成長しないため、出っ歯になってしまいます。

舌は通常、スポットポジションとよばれる上顎に先端が触れる位置にあります。

この位置にあることで、舌や両頬、唇の圧力がバランスよくかかり、上顎の成長を促すのです。

慢性的な鼻炎が原因で口呼吸になっている方は、耳鼻科で鼻炎の治療もおこなう必要があるでしょう。

顎の成長のアンバランス

上顎が過剰に成長したり、下顎の成長が不十分になったりするなど、上下の顎のアンバランスさが原因で出っ歯になる場合があります。

顎の発達は食生活が影響する場合が多いです。

やわやかいものだけでなく、適度に硬いものを食べながら顎の成長を促しましょう。

歯の大きさや数

上顎の大きさが正常な場合でも、歯の大きさが大きかったり、過剰歯によって歯が多かったりすると出っ歯になる可能性があります。

顎のスペースに歯が入りきらないのです。

これらは、遺伝的要因が大きいといえるでしょう。

歯周病

歯周病が進行し、歯を支える骨がなくなっていくと、歯がグラグラします。

その状態で舌の力が加わると、出っ歯になる可能性があります。

重度の歯周病になると、歯列矯正ができない場合もあるため、定期的に歯科医院を受診し、歯周病を予防する必要があるでしょう。

出っ歯の基準

上の前歯が下の歯よりも5㎜以上突出している場合に、出っ歯と診断されます。

そのため、2〜3㎜程度しか出ていない、前歯2本だけが大きい、前歯2本が少しねじれている程度では出っ歯とは診断されません。

自己判断が難しい場合もあるため、歯科医院でしっかりと診断を受けることが大切です。

出っ歯による悪影響

出っ歯による悪影響は、以下の4つです。

  • 虫歯・歯周病のリスク増加
  • 口呼吸になりやすい
  • 発音や咀嚼への影響
  • 外傷のリスク

順番に解説します。

虫歯・歯周病のリスク増加

悪い歯並びは、歯ブラシが細かいところまで届かず、汚れやプラークが多く残ってしまいます。

プラークには、虫歯や歯周病の原因となる細菌が多く含まれています。

虫歯や歯周病は、初期の段階ではほとんど症状はありません。

気づいたときには、進行している場合も多く、歯を抜歯する原因にもなるため注意が必要です。

口呼吸になりやすい

出っ歯は、唇が閉じにくいため、口呼吸になりやすいです。

口呼吸によって口の中が乾燥すると、虫歯や歯周病、口臭のリスクが上がります。

なぜなら、唾液には細菌の活動を抑える効果がありますが、乾燥によって唾液が少なくなると、その効果を発揮できないからです。

虫歯や歯周病、口臭の原因は主に細菌であるため、出っ歯による口呼吸は気を付けなければなりません。

発音や咀嚼への影響

出っ歯は、上の歯と下の歯の間にすき間ができるため、発音しづらいです。

すき間があると発音のときに空気が漏れるため、特にさ行、た行、な行、ら行はむずかしいかもしれません。

さらに前歯のすき間は、ものを噛みにくいという特徴があり、奥歯への負担は見過ごせません。

外傷のリスク

前歯が前に出ていると、ぶつかったりこけたりした際に、破折のリスクが高くなります。

特にスポーツでのトラブルが多いですが、日常のちょっとした転倒でも、前歯をぶつけやすくなるでしょう。

そのため、日常生活でも十分注意する必要があるでしょう。

出っ歯と悪い歯並びの治療方法

出っ歯と悪い歯並びの治療方法は、以下の2つです。

  • 矯正治療
  • 外科的矯正

それぞれを解説します。

矯正治療

出っ歯を矯正治療で治すには、主にワイヤー矯正とマウスピース矯正が用いられます。

それぞれメリット・デメリットが違うため、しっかり理解して選択しましょう。

順番に説明します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは、マルチブラケットとよばれる装置を歯に固定して、そこにワイヤーを通して歯を動かす方法です。

さまざまな症例に対応でき、細かい調整が可能という点がメリットです。

一方で、見た目が目立ちやすい点はデメリットです。

歯列矯正において、見た目を気にされる方も多いのではないでしょうか。

しかし、周囲にばれたくない方は、装置を歯の裏側につけたり、歯の色に近いマルチブラケットやワイヤーを使用することで気になりにくくなるかもしれません。

気になる方は、歯科医院で相談してみると良いでしょう。

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、取り外し可能な樹脂製の装置を使って、歯を動かす方法です。

見た目が目立ちにくく、歯磨きがしやすい点は大きなメリットです。

しかし、自己管理ができない方にはおすすめできません。

なぜなら、マウスピースは1日20時間以上装着する必要があり、つけ忘れがあると予定通りに治療が進まないからです。

また、すべての症例に適応できるわけではありません。

マウスピース矯正に興味がある方は、歯科医院で検査を受けて診断してもらいましょう。

部分矯正

部分矯正とは、前歯のみを矯正することをいいます。

軽度の出っ歯が適応となり、噛み合わせの改善はできません。

歯列全体を治す全体矯正に比べて、治療期間や費用を抑えることができます。

前歯の軽度な突出やねじれが気になる方は、検討してみても良いでしょう。

外科的矯正

歯列矯正だけでは治すことのできない、骨のズレを改善するためには、外科的な手術が必要になる場合があります。

ただし、入院が必要になったり、治療期間が長くなったりするので、まとまった休みが必要になります。

そのあたりも考慮して選択すると良いでしょう。

まとめ

出っ歯は、上の前歯が5㎜以上前に出ている場合に診断されます。

そのため、前歯が大きかったり、少しねじれている程度では出っ歯と診断されない場合があります。

出っ歯は虫歯や歯周病になりやすかったり、発音や咀嚼にも影響を与えたりするため、注意しなければなりません。

治療するためには、矯正治療や外科的矯正が効果的であるため、出っ歯に悩んでいる方は歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。

はぴねす歯科院長

コラム監修者

はぴねす歯科緑地公園駅前クリニック 院長 松浦 裕矢

大阪大学歯学部を経て、兵庫県内の医療法人、はぴねす歯科石橋駅前クリニックで勤務した後、現在ははぴねす歯科緑地公園駅前クリニックの院長を務めています。患者様一人ひとりの希望と健康に合わせた最適な治療を提供し、治療前にはしっかりと説明を行い、納得の上で進めています。矯正治療やセラミック治療を中心に、患者様の希望に寄り添った治療プランを提供し、日々患者様の健康をサポートしています。

はぴねす歯科グループ

はぴねす歯科・矯正歯科 石橋駅前クリニック

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