部分矯正を検討しているけど、どんなメリットとデメリットがあるのか気になっていませんか?
今回は、部分矯正のメリットとデメリットについて詳しく説明していきます。
部分矯正のメリットとデメリットを比較することで、ご自身の症例は部分矯正での治療が最適かどうかがわかります。
部分矯正に興味をお持ちのかたは、ぜひ最後までご覧ください。
部分矯正のメリット
部分矯正のメリットは5つあります。
・短期間で治療が終わる
・全体矯正に比べて費用が安い
・患者様への負担が少ない
・歯を抜かない
・治療器具が目立たない
短期間で治療が終わる
部分矯正は、前歯のみの治療になるため、短期間で歯を動かすことができます。
前歯が動きやすい理由は、歯根が細いためです。
奥歯よりも前歯のほうが歯根が細いため、移動させやすくなります。
全体矯正が1年〜3年程度の治療期間が必要なことに対して、部分矯正は3ヶ月〜1年です。
症状が複雑な場合は対応できないことも多く、基本的には症状が軽度な不正咬合のみ対象となることも治療期間が短くなる要因の1つです。
全体矯正に比べて費用が安い
部分矯正は、全体矯正と比べて費用が安くなります。
理由は、「治療期間が短いため、通院回数が減る」「ブラケットやワイヤーの使用部分が少ない」からです。
全体矯正の1/3〜1/2程度の金額で済みます。
矯正治療は高額になりやすいですが、部分矯正であれば費用を抑えて気になる部分のみ歯並びを整えることができます。
患者様への負担が少ない
部分矯正は患者様への負担が少ない矯正です。
矯正で感じる痛みには「歯が動くときに感じる痛み」と「矯正器具が擦れることによる痛み」があります。
部分矯正は、治療期間や歯を移動させる距離が短いため、患者様への負担が少なくなります。
また、ブラケットやワイヤーを装着する面積も少ないため、口の内側に接触する面積も減り、痛みの軽減になります。
痛みが苦手な方でも安心して矯正治療に専念することができます。
痛みに耐えられず、矯正治療を中断した方は1人もいません。
歯を抜かない
部分矯正は基本的に歯を抜かずに矯正をおこないます。
歯を抜くことが嫌で矯正治療を断念していた人でも、歯並びを整えることができます。
治療器具が目立たない
当院では、矯正器具が目立たないように白い矯正器具を使っています。
矯正に使用するのは、「透明なマウスピース」もしくは「白いブラケット、白いワイヤー」です。
金属製の目立つ矯正器具は使用しないため、至近距離から見られないか限り、他人から視線が気になることはありません。
部分矯正のデメリット
部分矯正のデメリットは4つあります。
・対応症例が少ない
・全体矯正に比べて仕上がりが劣る
・噛み合わせの改善はできない
・歯を削る可能性がある
対応症例が少ない
部分矯正は、全体矯正と比べて対応できる症例が少ないです。
・上下の顎の位置に問題がある場合
・噛み合わせに問題がある場合
・上顎前突の場合(出っ歯)
・下顎前突の場合(受け口、反対咬合、しゃくれ)
上記の場合は、部分矯正では対応できません。
前歯の歯並びが軽度な状態のみ、部分矯正で治療ができます。
全体矯正に比べて仕上がりが劣る
部分矯正は、全体矯正と比べて仕上がりが劣る場合があります。
特に、奥歯のかみ合いや骨格に問題がある場合は、いくら部分矯正で歯並びを整えたとしても満足いく仕上がりにはなりません。
また、部分矯正は、医師の技術や経験によっても、仕上がりが左右されます。
希望通りの歯並びにならないことがあるため、仕上がりを重視される場合は全体矯正がおすすめです。
噛み合わせの改善はできない
部分矯正は、基本的に前歯6本のみを矯正する治療です。
そのため、見た目の改善はできますが、歯全体の噛み合わせの改善はできません。
噛み合わせが悪いと、以下のようなデメリットがあります。
・虫歯になりやすい
・咀嚼の効率が悪い
・歯周病の進行が早まる
・顎が痛くなりやすい
・身体が不調になりやすい(頭痛、肩こり、腰痛など)
部分矯正をおこなう際は、シミュレーションで治療後の噛み合わせを確認しておきましょう。
歯を削る可能性がある
部分矯正は、抜歯をすることはほぼありませんが、歯を移動させるスペースを確保するために、歯のエナメル質を削る必要があります。
歯を削る量は、個人の症例によって差があり、デコボコが多い人は削る量が多くなりやすいです。
エナメル質を削る量としては0.3mm〜0.8mmです。
歯の健康には支障はありませんが、自分の歯を削ることに抵抗がある方にとってはデメリットとなるでしょう。
部分矯正が適している人の特徴
部分矯正が適している人の特徴は5つあります。
・気になる部分が前歯のみの方
・短期間で歯並びを治したい方
・低価格で治療を済ませたい方
・顎関節に問題がない方
・噛み合わせによる不調がない方
部分矯正の魅力は、「短期間・低価格」で歯並びをキレイにできることです。
症状が軽度な方にとっては、部分矯正による矯正が最適といえるでしょう。
まとめ
部分矯正のメリットとデメリットを紹介しました。
部分矯正は、簡単かつ短期間、低価格で歯並びを治療することができます。
しかし、対応症例が限られていたり、噛み合わせそのものを改善できなかったりとデメリットもあります。
ご自身の歯並びが部分矯正に適しているのか、きちんと矯正専門医と相談したうえで治療を検討いただければと思います。
コラム監修者
はぴねす歯科緑地公園駅前クリニック 院長 松浦 裕矢
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