痛みを感じにくいことで注目を集めているカリソルブ治療ですが、いくつかデメリットもあります。
虫歯治療をおこなう前に、カリソルブ治療のデメリットとメリットをそれぞれ理解しておくことが大切です。
カリソルブ治療を検討中の方はぜひ参考にしてください。
カリソルブ治療のデメリット
カリソルブ治療のデメリットは主に3つです。
・適用できる虫歯が限られる
・保険が適用されない
・1回の治療にかかる時間が長い
適用できる虫歯が限られる
カリソルブ治療は、適応できる虫歯の範囲が限られています。
どの虫歯でも適応できるわけではありません。
基本的には、C1とC2が対応できます。
C1は虫歯がエナメル質部分にある状態、C2は虫歯が象牙質まで達している状態です。
C3以降は、虫歯が神経まで達しているため対応できません。
保険が適用されない
カリソルブは保険に用いる薬剤は保険が適用されないため、自費治療となります。
カリソルブ治療は費用が統一されておらず、歯医者さんによって料金がバラバラです。
目安は、虫歯1本あたり5,000円〜1万円となり、詰め物やその他の治療費が加わるため、一般的な虫歯治療よりも費用が高くなります。
1回の治療にかかる時間が長い
カリソルブ治療は、治療が終わるまでに時間がかかります。
虫歯をドリルで治療する場合は、虫歯部分を削ったあとに詰め物や被せ物をするだけなので短時間で治療が済みます。
一方で、カリソルブ治療の場合は、虫歯部分に薬剤を塗ったあとに、虫歯菌が溶けるまで時間がかかるため待ち時間が発生します。
さらに、溶けた虫歯菌を手作業で取り除き、詰め物や被せ物をするため治療時間が長くなりがちです。
虫歯の程度にもよりますが、1回の治療時間は、通常の虫歯治療と比較しても2倍〜10倍ほどかかります。
カリソルブ治療のメリット
カリソルブ治療のメリットは主に3つです。
・健康な歯を多く残せる
・痛みが少ない
・神経を残せる可能性が高まる
健康な歯を多く残せる
カリソルブ治療は、健康な歯を削ることなく最大限残すことができます。
カリソルブ治療に用いる薬剤は、虫歯を溶かす「次亜塩素酸ナトリウム」と、健康な歯を守る「3種類のアミノ酸」で構成されています。
患部に塗布した際に、虫歯部分にのみに作用するため、健康な歯を削ってしまう恐れがありません。
ドリルで削る場合は、微調整が難しいことからどうしても健康な歯を一緒に削ってしまいます。
同じ場所に虫歯が再発するたびに健康な歯が削られてしまいます。
痛みが少ない
カリソルブ治療は、痛みが少ないです。
虫歯を治療するときに、ドリルなどで虫歯部分を削ることがないため、刺激が神経に伝わることもありません。
そのため、麻酔を使わなくても虫歯治療を行うことができます。
ドリルで削ったときの痛みが苦手な方にとっては大きなメリットになります。
神経を残せる可能性が高まる
カリソルブ治療は、虫歯になっている部分のみを取り除くことができます。
虫歯菌が神経に達している場合は難しいですが、神経の近い部分までにとどまっていれば、
従来の治療では神経を残せなかった場合でも、神経を残したままにできます。
まとめ
カリソルブ治療のデメリットとメリットを紹介しました。
カリソルブ治療は、治療対象となる虫歯が限られており、「C1」もしくは「C2」までが適用となっています。
また、保険が適用されないため、治療費が割高です。
一方で、薬剤によって虫歯菌のみを溶かすことができるため、健康な歯を削らずに済みます。
痛みも少なく、子供から高齢者までストレスなく虫歯を治すことが可能です。
カリソルブ治療に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
当院でもカリソルブ治療をおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。

コラム監修者
はぴねす歯科緑地公園駅前クリニック 院長 松浦 裕矢
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