カリソルブ治療とは?

カリソルブ治療とは、虫歯部分に薬剤を塗布して溶かす治療法です。

治療に用いる薬剤は、虫歯を溶かす「次亜塩素酸ナトリウム」と、健康な歯を守る「アミノ酸」が含まれています。

「次亜塩素酸ナトリウム」と「アミノ酸」の組み合わせによって、虫歯部分のみを溶かすことができます。

溶かされた虫歯は専用器具を用いて除去します。

削る器具を使って虫歯を削る場合、どうしても健康な歯も少し削ってしまい、治療のたびに歯を失ってしまいます。

しかし、薬剤は虫歯部分にしか作用しないため、健康な歯を守ることができます。

カリソルブ治療の特徴

カリソルブ治療の特徴は主に2つです。

・刺激が少なく痛みが出にくい
・麻酔が不要

刺激が少なく痛みが出にくい

カリソルブ治療は、薬剤を使って虫歯を溶かして除去するため、刺激が少なく痛みが出にくいです。

ドリルを使って削る場合は、エナメル質の下にある象牙質まで虫歯が進行していると痛みを感じます。

振動による刺激が神経に伝わるためです。

薬剤を使って虫歯を溶かすことによって刺激を抑えることができ、痛みを伴わない治療が可能です。

麻酔が不要

カリソルブ治療は痛みを伴うことが少ないため、麻酔が不要なケースが多いです。

象牙質の虫歯治療や歯髄(歯の神経)まで進行しており、ドリルを使って治療を進める場合は、痛みを抑えるため麻酔を打って治療を進めます。

しかし、カリソルブ治療は神経に触れることがない治療方法なので、基本的には麻酔は不要です。

子供や高齢者、麻酔が合わない人など、体質に問題がある方でも治療ができます。

カリソルブ治療のデメリット|メリットと徹底比較

カリソルブ治療の流れ

カリソルブ治療は以下の流れでおこないます。

1、問診と診察
2、薬剤が入るようにエナメル質の表面を削る
3、虫歯菌の感染部に薬剤を塗布
4、壊死した虫歯菌を除去
5、3と4を繰り返す
6、詰め物をして完了

基本的には1回の治療で完了するため、即日で終わります。

カリソルブ治療が適用される虫歯の進行度合い

カリソルブ治療はすべての虫歯に適用されるわけではありません。

症状が進行している場合は、カリソルブ治療では対応できないこともあります。

C1

C1はカリソルブ治療で対応可能です。

C1とは、エナメル質の虫歯のことです。

虫歯が歯の表面(エナメル質内)にとどまっているため、日常で痛みを感じることはありません。

しかし、放置していると虫歯が進行するため除去する必要があります。

C2

C2もカリソルブ治療で対応可能です。

C2とは、象牙質の虫歯のことです。

虫歯がエナメル質の下の層にある象牙質に到達しているため、冷たいものや熱いものを口に含むときにしみることがあります。

虫歯菌が神経に近づいているため、治療が必須となります。

C3

C3以降は、カリソルブ治療では対応できません。

C3とは、虫歯が歯の神経まで到達している状態のことです。

虫歯菌が歯の神経や血管に感染しているため、日常的に痛みを感じることがあります。

歯の神経を抜くの治療(根管治療)が必要となり、カリソルブ治療のみでは対応できません。

まとめ

カリソルブ治療とは、虫歯部分に薬剤を塗布して溶かす治療法です。

歯を削ることなく虫歯を治療できるため、より多くの自然の歯を残せます。

痛みを感じにくく、麻酔も不要であることから子供から高齢者まで幅広く治療できますが、虫歯の症例によっては対応できない場合もあります。

ご自身の虫歯がカリソルブ治療で対応できるかどうかは、かかりつけの歯科医師にご相談ください。

当院でもカリソルブ治療をおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。

はぴねす歯科のカリソルブ治療について

はぴねす歯科院長

コラム監修者

はぴねす歯科緑地公園駅前クリニック 院長 松浦 裕矢

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