「歯並びが悪い原因が知りたい」

「歯並びが悪いことを放置するとどうなるの?」

歯並びが悪いことを気にされている方の中には、このように考えている方もいるでしょう。

歯並びが悪くなる原因には、遺伝や生活習慣によるものなどさまざまです。

改善するためには、歯並びを整える歯列矯正や、見た目だけを整える審美治療などがあります。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、しっかりと理解しておかなければなりません。

そこで本記事では、以下の内容について解説します。

  • 歯並びが悪くなる主な原因
  • 歯並びが悪いことで起こるリスク
  • 歯並びが悪い人に適した治療方法

歯並びが悪い原因が気になっている方や、歯並びを治したいけどどんな方法があるか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

歯並びが悪くなる主な原因

歯並びが悪くなる主な原因は、以下の10個です。

  • 遺伝的要因
  • 乳歯の早期喪失
  • 口呼吸
  • 指しゃぶりや舌の癖
  • 不適切な食生活
  • 歯の大きさと顎の不調和
  • 親知らずの影響
  • 事故や外傷
  • 咬合不全(噛み合わせの異常)
  • 歯科治療の不備

順番に説明します。

遺伝的要因

背格好や顔が遺伝するように、歯並びも遺伝する場合があります。

例えば、顎の大きさや形、歯の大きさなどです。

歯の大きさに対して顎が小さかったり、顎の大きさは正常でも歯が大きかったりするなど、歯と顎のアンバランスさが原因で歯が綺麗に並びません。

乳歯の早期喪失

乳歯は大人の歯が下から伸びてくることによって、根が吸収されて抜けることが特徴です。

しかし、虫歯や外傷などが原因で、本来の時期よりも早く乳歯が抜ける場合があります。

その場合、永久歯が生えてくるまでに時間がかかり、歯がない期間が長くなってしまいます。

歯がない期間が長く続くと、空いたスペースに隣の歯が移動して、永久歯が生えるスペースがなくなってしまうのです。

その結果、歯並びが悪くなってしまうでしょう。

口呼吸

口呼吸によって口が常に開いていると、口周りの筋肉が衰えてしまいます。

頬や唇など口周りの筋肉が圧力を保つことによって、歯は正常の位置を保つことができます。

しかし、口呼吸によって口周りの筋肉のバランスが崩れると、正常に圧力がかからないため、歯列が綺麗に並ばない場合があるでしょう。

指しゃぶりや舌の癖

指しゃぶりや舌で歯を押すなどの悪習癖によって、内側からの圧力が長時間かかると、歯並びが悪くなる可能性があります。

具体的には、上の前歯が前に突出する出っ歯や、上下の前歯が噛み合わない開咬などです。

悪習癖を放置していると、歯列矯正をしたとしても後戻りする可能性があるため、早めに改善した方が良いでしょう。

不適切な食生活

やわらかいものばかりの食生活や、よく噛まずに飲み込む習慣があると、顎の骨が十分に発達しません。

その結果、歯が正しく並ぶスペースを維持できなくなってしまいます。

特に、幼少期からの食生活は重要なため、適度に硬い食事を取り入れて、顎の発達を促す必要があるでしょう。

歯の大きさと顎の不調和

歯の大きさに対して顎の骨が小さい場合は、歯が綺麗に並ばす、ガタガタしたり出っ歯になったりします。

一方で、顎の骨に対して歯が小さい場合、歯と歯の間に隙間ができるすきっ歯になることがあります。

どちらも歯の大きさと顎の大きさのアンバランスさが原因です。

歯の大きさや顎の大きさは、遺伝や食生活が影響しているといわれています。

親知らずの影響

親知らずは第三大臼歯ともいい、永久歯の1番奥に生えてきます。

親知らずが生えるスペースがないのにも関わらず生えてしまった場合、親知らずが前の歯を押し、歯並びが乱れてしまいます。

親知らずは必ず生えてくるわけではなく、歯茎の中に埋まったままの方、元々ない方もいます。

すべての親知らずが歯並びに影響するとは限りませんが、ガタガタした歯並びや出っ歯などでは親知らずの影響もあるといえるでしょう。

事故や外傷

事故や外傷の衝撃により、歯が折れたり抜けたりした場合、歯の移動や、歯が倒れることで、歯並びが乱れる可能性があります。

事故や外傷は今後の歯並びに影響します。

症状がなくても歯科医院で検査を受ける必要があるでしょう。

咬合不全(噛み合わせの異常)

歯には、食べ物をすり潰す役割があります。

しかし、噛み合わせの異常があると、上下の歯がしっかりと接触しないため、食べ物を固形のまま飲み込んでしまう癖がつきます。

よく噛む習慣がないと、口周りの筋肉が衰えたり、顎の発達にも影響が出るでしょう。

その結果、歯が並ぶスペースがなく、歯並びが乱れてしまいます。

歯科治療の不備

歯を削ったり、詰め物や被せ物をしたりする治療では、噛み合わせのバランスが崩れ、歯列全体に影響を与える場合があります。

もし、治療後に噛み合わせに違和感があった場合には、すぐに歯科医院に相談し、噛み合わせを調整してもらいましょう。

 

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歯並びが悪いことで起こるリスク

歯並びが悪いことで起こるリスクは以下の7つです。

  • 噛み合わせの悪化による健康問題
  • 虫歯・歯周病のリスク
  • 発音への影響
  • 見た目のコンプレックス
  • 咀嚼能力の低下
  • 将来的な歯の損傷リスク
  • 歯の移動やさらなる歯並びの悪化

順番に説明します。

噛み合わせの悪化による健康問題

歯並びは、見た目の問題が重要視される場合が多いですが、実際には見た目以外にもさまざまな健康問題を引き起こす可能性があるでしょう。

例えば、顎関節症の原因になったり、消化不良から胃腸に負担がかかったりします。

このように、見た目だけでなく全身に影響を与える悪い歯並びは、早めに改善した方が良いでしょう。

虫歯・歯周病のリスク

歯並びが悪いと、歯ブラシが細かいところまで行き届きません。

その結果、プラークが多く残ってしまいます。

プラークには、1㎎あたり1〜2億の細菌が存在し、虫歯や歯周病を進行させることが特徴です。

歯列矯正によって歯並びを整え、歯磨きがしやすい環境を作ることは、虫歯や歯周病予防になるでしょう。

発音への影響

前歯に隙間があると空気が漏れて発音しにくく、ガタガタの歯並びは舌の動きが抑制されるため、発音しにくいです。

特に、さ行とた行が発音しにくいといわれています。

歯列矯正によって歯並びが改善されると、舌の動きが滑らかになり発音しやすくなるでしょう。

見た目のコンプレックス

歯並びの悪さをコンプレックスに感じている方は少なくありません。

口元を手で隠す癖がついたり、思い切り笑えなかったりする方もいるのではないでしょうか。

口元にコンプレックスを抱くことで、人とのコミュニケーションに苦手意識をもつと、自己評価の低下にも繋がるでしょう。

咀嚼能力の低下

噛み合わせが悪いと、食べ物を細かく噛み砕くことが出来ず、固形のまま飲み込む習慣が付きます。

よく噛む習慣がないと、口周りの筋力が衰え、咀嚼力の低下に繋がります。

また、咀嚼能力の低下から、柔らかい食べ物ばかりを選択しなければなりません。

食べたいものを食べられないことで、QOL(生活の質)の低下にも繋がります。

将来的な歯の損傷リスク

噛み合わせが悪く、特定の歯ばかりに負担がかかると、歯がすり減ったり欠けたりしやすくなります。

歯が割れたり、折れたりする場合もあり、歯の寿命を短くする可能性があるでしょう。

少しでも長く歯の寿命を伸ばすためにも、噛み合わせの悪さは治した方が良いでしょう。

歯の移動やさらなる歯並びの悪化

歯並びが悪く、噛み合わせが乱れていると、食事や歯ぎしりなどで特定の歯に継続的な力が加わります。

歯は、一定の力が継続的に加わると動くことが特徴です。

歯並びの悪さを放置することによって、特定の歯に力が加え続けられ、さらに歯並びが悪化する可能性があるでしょう。

 

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歯並びが悪い人に適した治療方法

歯並びが悪い人に適した治療方法には以下の3つがあげられます。

  • 矯正治療
  • 審美治療
  • 外科的治療

順番に説明します。

矯正治療

矯正治療は、矯正装置を使用して歯を移動させる治療のことです。

一般的に、ワイヤー矯正、マウスピース矯正、部分矯正があります。

以下に、ワイヤー矯正、マウスピース矯正、部分矯正について詳しく解説します。

ワイヤー矯正(固定式矯正)

ワイヤー矯正とは、1本1本の歯にマルチブラケットとよばれる装置をつけ、そこにワイヤーを通して歯を移動させる矯正方法です。

多くの矯正歯科で取り入れられている矯正方法で、幅広い症例に適応できる特徴があります。

しかし、固定式の装置のため、歯磨きがしにくい点や見た目が目立つ点はデメリットです。

マウスピース矯正(例: インビザライン)

マウスピース矯正とは、マウスピースとよばれる透明の装置を使用して歯を動かす方法です。

インビザラインともいいます。

取り外し可能なマウスピースは、歯磨きがしやすく、見た目が目立ちにくいという点で人気の治療方法です。

しかし、マウスピースでは大きく歯を動かせないため、重度の出っ歯や骨格から歯を動かさなければならない症例には適応しません。

適応症例が限られる点や、1日20時間以上マウスピースをつけなければならず、自己管理が重要な点はデメリットといえるでしょう。

部分矯正

部分矯正とは、歯の一部分のみを矯正する方法です。

歯列全体を矯正する全体矯正に比べて、治療期間が短く、費用を抑えられる点は大きなメリットです。

しかし、部分矯正では噛み合わせの改善はできない点や、症例が限られる点はデメリットといえるでしょう。

審美治療

審美治療とは、見た目の改善を重視した方法です。

主に、セラミック矯正やラミネートべニアなどの方法があります。

歯列矯正に比べて治療期間が短いですが、健康な歯を削らなければならないためよく考えて選択する必要があります。

以下に、セラミック矯正とラミネートべニアについて詳しく解説します。

セラミック矯正

セラミック矯正とは、自分の歯を削り、セラミック製の被せ物を装着して歯並びを整える方法です。

少しずつ歯を動かして歯並びを整えるワイヤー矯正やマウスピース矯正に比べて、歯を削って被せるだけのセラミック矯正は、圧倒的に治療期間が短くなります。

一方で、健康な歯を削らなければならない点は大きなデメリットです。

歯を大きく削ることによって、歯が割れたり折れたりしやすくなるため、慎重に選択する必要があるでしょう。

ラミネートベニア

ラミネートべニアとは、歯の表面を薄く削り、セラミック製に薄いシェルを貼り付ける方法です。

一部のすきっ歯や前歯の形を治したい方におすすめの治療方法です。

歯を大きく削るセラミック矯正に比べて、歯の表面を少しだけ削るラミネートべニアは歯への負担が少ないといえるでしょう。

しかし、前歯で硬いものを噛むと割れる可能性があるため、注意が必要です。

外科的治療

骨格に問題がある症例では、歯列矯正だけでは噛み合わせが改善しない場合があり、外科手術を併用しなければなりません。

一般的に、全身麻酔でおこなうため、入院が必要になったり、手術後も痛みが続いたりするため、しっかりと休暇が必要になるでしょう。

条件が揃えば、保険適応になる可能性もあります。

 

関連記事:歯並びが悪い人に適した矯正治療の種類|費用や期間を紹介

 

まとめ

歯並びが悪い原因には、顎の大きさや歯の大きさなど遺伝的なものから、指しゃぶりや不適切な食生活など後天的なものまでさまざまです。

後天的な原因は、歯列矯正を始める前から改善した方が良いでしょう。

なぜなら、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯並びを改善しても、指しゃぶりや不適切な食生活が改善されていないと、後戻りする可能性があるからです。

多くの時間と費用を必要とする歯列矯正ですが、虫歯や歯周病のリスクを下げ、見た目のコンプレックスを改善する悪い歯並びは改善した方が良いでしょう。

自分に合った矯正方法を知りたい方は、1度矯正歯科で相談してみてはいかがでしょうか。

はぴねす歯科院長

コラム監修者

はぴねす歯科緑地公園駅前クリニック 院長 松浦 裕矢

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はぴねす歯科・矯正歯科 石橋駅前クリニック

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